久保田弘信イラク日記
3月21日

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3月21日
 テレコムセンター近くのシャムさんのお宅をたずねる。いつもの如く通りを間違えた。一本裏に入った通りは劣悪な環境でどの通りも 同じに見えてしまう。正しい通りを見つけて入っていくと大きなゴミの山が見えてきた。そしてシャムさんの家が見えない。えー!
家がゴミの山につぶされてしまったのだろうか?会えなかったらどうしようという不安を抱きながらゴミの山に向かって走る。
シャムさんの家はかろうじてゴミの山につぶされずに残っていた。
何とかシャムさん一家に再会することができた。ここは5家族が同居している家で、家族構成を理解するのが本当に難しい。サアッドさん が5日前に結婚したそうだ。これでこの家の家族は6家族になる。この家(かなりボロイ)の家賃は一ヶ月50、000ディナールだそうだ。 仕事も日雇いのものしかなく、時折家賃が払えないこともあるらしい。大家さんは家を取り壊して新しく建て直したいらしく、シャムさん一家に 立ち退きを求めている。突然始まった資本主義の波は富める者には新たなチャンスをもたらしたが、財産がない人たちは耐え忍ぶしかない。
水で溶いたオレンジジュースが出てきた。残念なことにジュースを飲んだのは僕だけだった。
確かに衛生状態は良くないが、せっかく出してくれたもの
は頂きたい。あまったジュースを片付ける時の悲しそうな顔は忘れられない。彼らにとっては精一杯のもてなしなのだから。


再び訪れたシャムさん一家。昨年の6月と今回3月。
家族は何も変わっていなかった。ただゴミの山だけが増えていた。(左側が昨年6月のもの)



一時間ほど子供たちと遊んだりお話をしたりした。あまり長居しても申し訳ないと思い、さよならを言う。「今度はいつ来るんだい?」と

聞かれ、出来るだけ早く来たいけど今はわからないよ。日本とイラクは遠いからねーと答えた。出迎えてくれる友人がいるのは嬉しいが、 正直なところしばらく日本でゆっくりしたいと思う。

 これまた一年ぶりにカズミヤスークへ行く。一年前もスークは賑わっていたが、今回はすごい。本当に歩くことが困難なくらいに沢山の人が
集まっていた。ここだけ見れば戦争があった国とは想像つかないくらいだ。お昼ご飯にチキンを食べた。少し醤油に漬け込んだような美味しいチキンだった。





一年ぶりに訪れたカズミヤ・スーク(市場)はビックリする位の繁栄を誇っていた。




ホテルに帰ると、米軍のレーションがあった。渡辺君が市場で仕入れてきてくれたものだ。アリババが盗んだ米軍食が売られているが、どうもイラク人の
口には合わないようで、750ディナールという格安な値段で売られている。一食辺り日本円で1500円くらいの代物だ。 使用上の注意は勿論英語で書かれている。よく分からないと思いつつ適当に作る。うまい!しかもこれは前戦の兵士が食べるものだそうだ。国力の違いを 改めて感じた。

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